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Channel: 崔吉城との対話
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伊藤亜人「東アジアの課題」

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「冬のソナタ」期を除いて日韓関係が悪いのが常態である。それは政権を営む人間の質による。しかし長期的な視野からみると日韓関係は友好的な方向に進展していると思う。以前に早朝の四時帯の深夜のラジオの放送で伊藤亜人氏が話すのを聞いたことを思い出す。私が一九七一年韓国で初めて会った日本人の研究者であり、友人である。日本語を知らない留学時、大変お世話になった方である。昨日ワンアジア共同体の講義をしていただいた。私には感無量な時間であった。
 彼の調査地である韓国珍島、天童よしみの歌にも歌われるところからの話、70年代の韓国の現実を基に韓国を理解していく。少数民族が全くない単一民族として多民族との共生の経験のない韓国が今多民族共生の体験、民主化、キリスト教化、民族主義の強い国でありながら人々は海外へ進出している。北朝鮮は植民地時代から開発された産業を基礎に技術開発などに尽力している。私は朝鮮半島の南北統一は社会主義と民主主義の混合、調和にはならないか、理想的には考えられないかと質問した。彼は否定的であった。東アジアを全体的に眺め、朝鮮半島に絞って、新鮮かつ刺激豊富な内容であった。講義中受講者から3回も拍手があり、公演会のような雰囲気で奨学金授与で今学期ワンアジア講義が全部終了した。

 


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