ネット文化に鈍感であるのが高齢者の特徴である。また若い人の文章を読まない傾向がある。私も師弟関係を云々と言いながら教え子の文章を読むことが少ないと反省している。一昨日訪問してきた二人の弟子が書いた文章が入っている名桜大学叢書『明日を切り拓く』を紐解いた。高校生向けに学問を紹介、誘うような題目が並んでいる。李鎮栄君の「心の内鍵」は文化人類学という耳に慣れていない学問、恥や不浄、巷へのメッセージなどに関するものであり私にはなれた言葉、知識を共有していると強く感じた。文章の重みと滑らかさが彼の完熟さを表している。白いひげに相応しい。子弟関係から知識と体験を共有している。もう一人の許点淑さんの「沖縄戦ダークツーリズム:戦争の負の遺産も観光資源になる?!」を読んだ。彼女が名桜大学に赴任して間もない時に沖縄で戦争人類学の研究を勧め、後すぐ慶良間列島の朝鮮人犠牲者に関する資料を送ってあげた。それ以来の研究成果を知ることはなかったがこの文章を読んで調査研究が進行していることを知った。先日慰安婦に関する調査の話を聞いたのでこれから慰安婦研究の成果にも期待したい。
日韓合意によって慰安婦問題は小康状態になっている。一般人やメディアの関心も薄くなっている。学問の関心はそれとはさほど左右されなくてよい。むしろより冷静により客観的に分析し、発表することができる。私はほぼ20余年ほど前、戦争とセックスに関心をもって書いたが一般人に注目されることはほぼなかった。慰安婦問題が極悪になった時『韓国の慰安婦はなぜ生まれたのか』として上梓した。元慰安婦たちが恥を忍んで訴える勇気、それは韓国のドラマで女性の強さを表す文化人類学の研究にもなりうる。
日韓合意によって慰安婦問題は小康状態になっている。一般人やメディアの関心も薄くなっている。学問の関心はそれとはさほど左右されなくてよい。むしろより冷静により客観的に分析し、発表することができる。私はほぼ20余年ほど前、戦争とセックスに関心をもって書いたが一般人に注目されることはほぼなかった。慰安婦問題が極悪になった時『韓国の慰安婦はなぜ生まれたのか』として上梓した。元慰安婦たちが恥を忍んで訴える勇気、それは韓国のドラマで女性の強さを表す文化人類学の研究にもなりうる。