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Channel: 崔吉城との対話
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「暴言王」

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 アメリカの大統領選を見ていると民主主義の現場にいるような感じがする。アメリカの国民の民意が反映されている。未来の世界を予兆するような感さえある。目下「暴言王」といわれるドナルド・トランプ氏の支持率が上昇している。民主主義が必ずしも良いわけではないと思う人もいるかもしれない。アメリカの選挙運動の重要な特徴はスピーチである。リンカーン、オバマに至る名演説の伝統がある。ことばには読む、書く、聞く、話すの4機能があるのは周知のとおりである。特に日本では学校教育で読み書きに注力し、聞く話すを軽視してきた。そして言葉の禁忌が強く妄言失言を防ぐために棒読みが多い。
 勉強が業である大学生が本を読まないと心配する声がある。読み書き文化自体が変わっている。彼らはITや携帯などを見ながら生活している。それは教育方法として採用すべきであると早くから本欄で主張してきた。印刷文化が打撃を受けている。その流れを逆転させることはできない。印刷文化も変化しなければならない。以前は分厚い本がよい評価を得たが、私は分厚い本をみるとネット上のペストコピーの集大成ではないかと思うことがある。深い思索、思考、評価、考察が中心の本を作らなければならない時代である。

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