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Channel: 崔吉城との対話
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長崎への旅

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 海の日の昨日、長崎に行ってきた。JRの遅れ、乗り換えの新幹線に間に合わず、博多から長崎へ行く特急にも乗れず、指定席無効、帰路はまた大幅に遅れた。古い時代への逆戻りだと感じた。なぜ貴重な時間をそのように費したのか。活水女子大学のキリスト教神学者の崔炳一氏に会うためであった。彼は私の本を読んだことがあるというが、互いに初対面であった。韓国ソウル出身の大型ハンサムな韓国人であり、私は日韓キリスト教の比較研究に関する研究会などの講師を念頭におきながら話を交わした。総神大学卒の牧師、福岡教育大学で植村正久の神学の研究で博士号を取られた方である。これから彼の研究論文を読みたくなった。
 長崎は以前数回調査に回ったこともあって懐かしく、駅の近い「日本二十六聖人資料館」と「今井兼次設計記念聖堂」に寄った。2003年10月当時朝鮮研究所の所長の故朴汶奎氏(77歳)から長崎市議会議員、長崎・在日朝鮮人の人権を守る会の代表の岡正治牧師による記念館準備の話を聞いたことがあったが、いま立派な資料館になっている。日本での布教から弾圧のキリスト教史を観覧した。それは私の歴史観が問われる時であった。今では常識外れのキリスト教弾圧であっても当時の日本人は当然だと思った人が多かっただろうと思う。私は今の法や「禁令」など、憲法さえも正しい真理とは思わない。信、望、愛、慈悲、寛容、生命などの価値観を考える時間であった。

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