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Channel: 崔吉城との対話
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言葉の越境

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昨日ワンアジア財団主宰の学会はインターコンチネンタルホテルの大型ボールルームで現地時間9時から始まった。同時通訳のイヤーフォンがテーブル上に置かれていた。普段は使われないもの、アジアの越境の第一難関、象徴的なものである。難聴の私はもう一つの難関、韓国語、日本語、英語は素聞き出きるが中国語とロシア語には使わざるを得なかった。日本語や韓国語の通訳では理解しにくく、英語で聞いた。アジアの言葉の越境にまだまだ壁は厚い。ある程度言葉の越境が可能になったとしても言葉の中身がより大きい問題であろうと感じた。
 佐藤理事長のキーノートスピーチでは教育、特に高等教育に関するものが強調された。45カ国の400大学に講座開設の支援を行っており、それを私も10月から始めるので参考にしようと思い聞いていた。実行の報告があった。一ツ橋大学は伝統音楽や伝染病の越境をテーマにしたのが参考になると思った。特に報告者の李研淑教授は十数年前研究会を一緒にしたことがある方で本当に久しぶりに嬉しく再会した。
 午後は三つのセクションに分かれて行い、私は芸術、メディアの班に参加した。小さいルームにも同時通訳の音がうるさかったが日本語と韓国語、英語が中心であって言葉の問題は小さくなるにつれて中身が気になった。ただインターネット上の整理のような内容が多く、半分失望している中に美意識の構築への比較、戦争映像の話は面白かった。質疑のとき、すでに発表者が不在であったが私はコメントに立った。美と醜の文化の日韓比較とは普遍的な問題定義にもなりそうであるからピアノと琴の比較などへの比較が可能かに疑問を投げた。大規模の大会は必ず盛り上げが必要である。やはり最後は国毎の参加者による歌舞でフィナレ、全日程が終わり、宿泊しているホテルに戻ったのは夜九時だった。しかし私の仕事の本業は今日からである。フランス植民地、日本の占領に関する調査である。朝早くから出発、空は曇っている。

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