Quantcast
Channel: 崔吉城との対話
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2349

「元NATO軍軍医、ドクター・チエ」

$
0
0

 右か左の通行の文化がある。左縄信仰のような「左優越文化」もある。また右が正しい、左が危ないという。右翼と左翼、右派と左派という世俗論がある。左派からは右が危険、悪いという。右が歪んといい、左は危ないという人もいる。そのように言う人自身は中立的であり正しいと思っているはずである。左と右は社会の多様性、意見の異なる、参反の意見であると理解する。
 ソウルで暮らしたことのある友が作った本『中くらいの友だち』は右でも左でもない。ただ読める。大瀬留美子氏の「聖水洞」は私の小中学時代のソウルの電車を思い出させさて懐かしい。伊藤順子氏の「元NATO軍軍医、ドクター・チエ」には驚いた。「天皇陛下を尊敬していましたよ」と日本植民地への回顧の話のインタビューは朝鮮戦争に続く。なんと私の経験だとダブルのではないか。北朝鮮の進攻以来、首都ソウルは北朝鮮軍、韓国軍と国連軍、中国軍と北朝鮮軍、再び韓国軍と国連軍というように、四度も「主人」を変えた。そのたびに人々に襲いかかったのは戦火だけではなかった。スパイ摘発、処刑、復讐、リンチ・・・・・・。」と、右も左もない素晴らしい話。次号が待ちどおしい。ベルギーに行ってドクター・チエに会って見たい。
  


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2349

Trending Articles