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Channel: 崔吉城との対話
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「花帝国主義」

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 桜についてはほぼ毎年書いており、今年は筆欲を抑えていたが、日本中に桜の花の写真、映像、話しが溢れているので我慢できない。おそらく日本の花見(桜)騒ぎは世界唯一のものであろう。先日「春になっても春らしくない」(春来不似春)と書いたが確かに春になったようである。しかし海岸の桜はまだ咲いていない。散歩している人もいない。日本全国の桜騒ぎを花ナショナリズムと言った人がいた。否、その話は戦前に遡る。「花帝国主義」であったと思われるふしもあった。朝鮮に吉野苑を作ろうとしていた。華麗な花のない松林の宮中昌慶苑にソメイヨシノの桜を植えたのは植民地植林であった。
 植民地朝鮮でも桜の花見騒ぎは起きた(写真)。戦前の絵はがきなどにはその華麗な桜の花見の様子が伺える。朝鮮ではそのソメイヨシノの以前は山桜があったが、花はあっても花として注目されることはなかった。戦後韓国政府は日本帝国の花の斬首により桜が受難を受けたことは周知のとおりである。しかし1960年代昌慶苑の桜の花見が一気に復活して花見で賑わった。当時私も毎年楽しんだ覚えがある。しかし倭色一掃により今は松林に戻った。韓国では今でも花見が有名なところがある。それでも鎮海などでは桜の花見が復活している。花見と花札はまだ残っており、今では韓国文化となっている。
 

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