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Channel: 崔吉城との対話
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「君が代」

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 国際スポーツ試合などでしばしば国歌斉唱が行われている。日本の「君が代」は特異な感がしてしょうがない。音楽に無知な私には日本の国歌の「君が代」はかなり雅楽的であり、悲愴的なメロディであり、リズム感がないからである。応援歌などに歌われる行進曲の「君が代行進曲」が別にあるほどである。軍楽を教えていたイギリス軍人フェントンが作曲したのが初代国歌であるという。後に雅楽楽師たちによって現行のものになったという。「君が代」が国家の慶祝歌に格上げされたのは明治政府によってであり、雅楽調になるのも当然だった。
 私は歌詞も知らず、人にしばしば聞いてみると「日本国民もよく知らない国歌だ」と言われたことがある。雅楽の壱越調で作られた曲として威厳も感じられるが、地味で感動もないという人もいる。日本の国歌は多くの人がドイツやフランスなどの国歌のようにリズムがあって力強い行進曲、応援歌になっていないことを指摘する。マイクルジャクソン以来リズムの濫用の振り付けの流行の国歌を望むのであろうか。私は雅楽の悲愴感があって、他の国歌との差もあって良いのではないかと思っている。これが右翼ではない私の感想である。

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