礼拝の5分ほどの前に庭に咲いているハイビスカスの槿花を切って生けて教壇に載せた。急いで生けたので私は鑑賞するひまもなかった。しかし信者たちには大きい新鮮さを持たせたようである。長い間教会に出席しても信者たちは私が生け花が趣味であることを一人も知らなかった。ブログやフェイスブック、数多くのエッセーを書いても私の情報は在日教会の人にはまったく通じていないことを痛感した。昨日の簡単な生け花は文字文化とは縁の遠い在日社会への大きいサービスであった。この教会に初めて立った韓国出身の牧師は北朝鮮の金委員長を韓国でトンデジ(糞豚)といわれるなどの言葉を交えながら韓国語で大声、感情溢れる説教を行った。50年ほど前韓国の復興伝道集会の礼拝を思い出した。私は聞くのに耐えることが大変であった。しかし信者たちの反響は非常に良かった。私は驚いた。信者の心や感性を知る機会となった。まさに韓国の宗教感情であることを確認、執筆中のシャーマニズムとキリスト教に関する著に触れた気分である。在日は日本人的ではないことも知った。彼らは古い韓国人的クリスチャンであることを確かめた。先日私が勧めて長く教会に出席した日本人が宗教から解放されることを宣言し、教会とは縁を切ったことを思い出す。
キリスト教は世界的に伝播、土着している。カソリックは東西に分かれて、ロシアなどの東正教会では民間信仰と融合土着し、教会内にはイコンが多く飾られている。それはキリスト教会にイコン信仰が影響したものであろう。シベリアなどでは民間信仰としてたくさんの神像が作られ立ててあるのを多くみた。カムチャツカの教会では複数の牧師が登壇して激しい音楽と祈りが行われた。カザフスタン教会と南アフリカ教会ではボーカルグループの讃美歌が中心の礼拝であったのもみた。そのようにみると韓国の教会は例外的ではない。むしろ日本のキリスト教会が例外的であるように思われる。イスラム教はどうであろうか。宗教はどうであろうか。好き嫌いは別に今の世界の多くの現象を無視することはできない。少なくとも知識としても理解しなければならない。*写真イルクーツクの正教会、筆者写
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トンデジ(糞豚)
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