戦争の話の多い月、8月の末日にも戦争の話があった。戦争時に奉納された出征兵士の写真を整理した写真家の秦穴拳壱氏から読書会で説明をしていただいた。6月24日わが夫婦が狗留孫山修禅寺に登山して見せていただいた、本欄で紹介したことがある写真に関する話であった。彼は3回の展示会、出征記念碑を建てるなどの活躍をし、メディアでも報道されているものである。しかしその運動はそれほど広がらない。一般的に戦争の話は被害に焦点が絞られているからである。戦争賛美、戦争を肯定的に見がちなことはタブーとされている。死んで靖国に戻ると考えられた時代になぜ奉納祈願したのか。「武運」とはなにか、考えさせられた。「無事で生き帰って」という祈願は「武運」とは言えない。この戦争中の人間の平安の願いが込められていることに注意すべきであろう。秦穴氏の貴重な発題と参加者との質疑応答、懇談が良かった。*写真は秦穴氏FBから
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