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Channel: 崔吉城との対話
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非情な「日常」

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 大学の後期授業開始の日の「文化人類学」では重いイントロダクションになった。私の人生の4分の1しかならない学生たちにはどうしても人生論的になる傾向がある。昨日は猛読中の柳美里氏の高校生向け講演録のような小説『自殺』からであった。彼女と私は非学歴と学歴が対照的である。しかし学識の対照ではない。彼女は非学歴者ではありながら高学識者である。私は学歴社会の中心である大学で教授として学生に「非学歴」を主張することになるのか。彼女がイジメ、自殺の多い生徒たちに「自殺を自分の人生の中にプログラムすべきだということです」という。ショックな話である。非情な「日常」にがまんできず自殺した太宰治が殉教者だという。日常(文化)をどう生かすべきか教育の問題にぶつかる。来週からは月曜日には市民にも公開する「アジアの民族と国家」、土曜日には「楽しい韓国文化論」を行う。市民の参加を歓迎する。昨日9月20日付「長周新聞」に報道していただいた。
 

 


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