編集

中国の多くの本は自費出版になっている。韓国では学会誌にも投稿者が費用を負担するようになっている。日本でも最近自費出版が多い。しかも自作印刷のものも多くなっている。技術的に出版社を通らなくてもよい時代になっているのだろう。ネット上のブログやFBなどが直接の発信となって多く利用される。メディアによっては編集か偏執により歪曲されてしまうこともあると思う人も多い。そんな意味では自作自費出版もいいと思う。私もブログ、FB,Twitterに日常的に投稿している。しかし本を出版する時はやはり編集が必要ではないかと最近思うようになった。そして最新著がそうであったように出版社を通して編集されることを願っている。
　今、ある有名な出版社の編集者と出版の準備、進行中であり、感謝している。まず編集者は最初の読者であり、そのコメントは再構成、推敲などに非常に有効になる。先日いただいたコメントには「戦後の歴史観のバイアスがかかっていない一次史料として大変貴重なものだ」「重要な証言」「当時の庶民の意識や日常の暮らしぶりがリアルに浮かび上がってきます」「日本統治時代の朝鮮という観点からも面白く」「タイトル決定はまだまだ先ですが、この点は要検討」「きわめてフェアな視点」「冒頭部分が少々わかりにくく」「すんなりと読み進むことができるのではないでしょうか」「頂戴したご原稿のままで十分」「重複個所の削除・加筆」など意見を受けて編集作業をしている。楽しい。本が出ると快楽になる。