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Channel: 崔吉城との対話
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勧善懲悪

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産科病院で生まれた時のことを語る人がいるが、生き返ったような私は昨日退院後初めて担当の阪田先生に診療していただいた。回復順調で異常なしと言われて嬉しい。感謝の気持ちを込めて病院に車椅子一台を寄贈させていただいたことにご挨拶をいただき恐縮であった。市内で外食は減塩のために日本食を食べた。帰宅してソウルからのお客さんがクリスマスケーキをもって訪ねて来られた。日韓の食品の貿易をしている方であるが、日本の規制が厳しく難しいと言う。中国産食品は衛生規制に引っかかりほぼ不可能であるという。韓国でも日本の食品の中で最も税が高いのはお茶だという。それは韓国の茶産業を保護するためであり、税は500%以上にもなるという。
 お客さんが帰ってすぐほぼ毎晩視聴している韓国のドラマを見た。ひき逃げ事故により登場人物の人間関係がほぼすべてが悪い。死者の恋人、本妻の家族とその娘たちの恋愛と姑嫁関係、有名な女優と娘の関係、俳優たちのやきもちによる葛藤などが展開されており、これからどうなるかと気になっていた。しかし昨日は30分で悪い関係の人同士が会っても表情は柔らかくなり、すべての惡い人間関係が和解により良くなり、待っていた妊娠の喜び、難しさを乗り越えて結婚式を挙げる場面などで「終り」となった。私の失望は大きい。韓国のドラマの無理なハッピーエンディングの失望、韓国文学への失望である。現代ドラマではなく、李氏朝鮮の「6銭小説」(薄ぺラな大衆小説)の勧善懲悪そのものである。文学のレベルの低さ、ドラマではなく「国定教科書」(?)であるように感ずる。それなのに我が夫婦は連続ドラマを続けて楽しむ。なぜだろう。
 

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