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Channel: 崔吉城との対話
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葱根

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ヴェランダのプランタにネギの種を播いたものが伸びていて、間引きをした。根が細く、白く、光る。白髪に似ている。韓国語で結婚祝いの言葉の「葱根になるまで파뿌리가 될 때까지」を実感した。言葉の中にはこのように事物を観察して生まれたものが多い。それが多くの人に共有されて言葉として生きるのである。私が、日本語が難しいということはこの言葉の生成文化というか、その基礎を体験していないからかもしれない。
 日本に住んで30年弱、韓国語でも異様な言葉と感ずるものが多い。日本語の「とりはだ鳥肌」がその漢字語を韓国語に訳してダクサル닭살という。その韓国語は最近のものであり、日本語から意味だけを採った造語であろう。国語の純粋化運動の一環として日本からの外来語を撲殺させようとしている中に巧みにできた造語といえる。以前私の知人の一人である国語学者宋敏氏が日本語のクツが韓国語のクドウ구두になったのではないかと思い、調べたところ日本語から韓国語へと言うことが明らかになったと述べた。私は言葉の影響より生活文化の共有、造語発想の共有が面白いと思う。

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