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Channel: 崔吉城との対話
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快楽は人を滅ぼす道

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 私は今後期高齢者、韓国語でジョンジャンナン(大人、若くない)人として「強姦」という騒ぎを耳にすると縁の遠い嫌な感じである。が思春期から自分の性欲を振り返ってみると簡単に片づける問題ではない。人間にとって性欲はただ種づける欲だけではなく、性欲と愛情は「性愛」と結婚、家族に繋がる人間の社会化の本源であることを認識しなければならない。つまり子孫を残すためのようであり、現実的には性欲を発散、コントロールするために結婚制度ができあがったのである。性欲には極端な快楽性があり、犯罪の源にもなっている。快楽を禁欲するのは無理であっても抑制させようとするのが禁欲であり、それが貞操観として設けられている。日本人に比べて韓国人は貞操観が強いと思われるがそれは女性にだけ求められている男女差別を基礎としている。キリスト教の男性の禁欲が強調されているのとは違う。

 若い青年男性に性欲を抑制させることは難しい。特に死と闘う軍人に性欲を抑制させるのは難しい。今問題になっている慰安婦などがその例である。性欲と禁欲をコントロールすることは人生の重要な生き方、人格でもある。社会には性とロマンが混合して、文学や芸術が流行り、男性の性欲を刺激する現象が溢れている。多くの若い女性が男の視線を引くように露出しており、男性にとっては刺激的であることも現実である。

 俳優の高畑裕太容疑者(22)が女性に性的暴行を加えケガをさせたとして逮捕された。強姦致傷とはいうが性器への致傷ではないだろう。女性の指にケガをさせた疑いが持たれている。性交自体は犯罪行為ではない。社会や時代によっては男性はある程度強く誘うということがゆるされていた。相手の意思に反する、恥を強制したのが違反である。つまり基本的人権を犯したのである。快楽は人を滅ぼす道である。詳しいことは拙稿『恋愛と性愛』を読んでほしい。

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190x275-17.4kB-恋愛と性愛 | 早稲田大学出版部


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