今日は日曜日, 今週松本で日本映像民俗学の会が開かれる。私は作家柳美里氏との対談が予定されている。どのような企画で私と設定されたかはわからず以前彼女の小説を読んだこともあり、嬉しくOKしたが、今度のテーマ「死後結婚(冥界婚)」の話はどうなるか気になってきた。死後結婚について書かれた小説「8月の果て」(新潮文庫)を読み始めてから民俗学的挑戦をされたような気持になった。死霊祭についてはムーダンの儀礼への良い現地調査報告書を読むような感じである。それはただのドキュメンタリーではなく、深い視索の行路であった。マラソンで走る選手の記述、植民地朝鮮での皇国教育などなど、その時代、史実の描写、思考の深さには目を離せない。私は最近ずいぶん長く編集作業をしているがそれとは違った楽しみ、新鮮さを感じている。「忠良なる臣民」創り教育の「教育勅語」の話がリアルに描写されている。今、社会劇が多い。小池劇場、籠池劇場などなどの劇のクライマックスは、そして結末はどうなるのだろう。喜劇か悲劇か。森友学園の「教育勅語」が話題になっている。柳美里の「教育勅語」と照らし合わせ読むと社会劇、小説と現実が混同する。小説は面白い。一読を薦める。