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Channel: 崔吉城との対話
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『親韓親日派宣言』

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窓から見下ろせる海岸の防波道が新しく作られ舗装も終わった。海岸を歩いてみたくなって歩いてみた。12月なのに穏やかな天気であった。胸の痛みもなく、前に進んだ。関門大橋の下を大きい貨物船が通り、釣り船が浮いている。岸壁には竿を投げて待っている釣り人が数人いる。数年間散歩しながら釣れる瞬間を見たかったが一度も見たことはない。浮きが動き、竿が曲がり、釣り人が慎重に糸を巻きながら、引っ張る。小魚が釣れた。彼は注意をして針を外して、魚を海に戻した。何故だろうか。食料としては小さ過ぎか、魚種保護のためか、釣るまでの楽しみであろうか。姜太公のような世相から離れ世直しの時期を待つ、偉大な人物か。少なくても暇つぶしの俗人ではないように感じた。暖かい冬でも季節のリズムは実に冬になっている。赤い木の実が赤く光っている。
 小倉在住の朴仙容氏がお見舞いに来られた。彼は多くの実業に手を出し、ほとんどが成功している話であった。一般的には多岐にわたり仕事をした人の話は失敗の連続とは異なる点が面白く傾聴した。朴裕河氏の起訴の話から彼自身の体験談になった。彼は東京のある出版社に勤めた経験を踏まえソウルで「Hot Wind」を創刊、4万部と売り上げ成功、社内紛争、停刊処分、「スター誕生」「写真集アガジ4」などを続けたが、惜しくも失敗談に終わった。しかし、私は成功もの語りとして面白く聞いた。彼は高著の『親韓親日派宣言』(亜紀書房、1997)を寄贈してくれた。彼は韓国が本国だと思い韓国に永住しようと思って10年間住んで日本に戻った。本題の『親韓親日派宣言』は親韓(反日)から親日派になった宣言と読み取ることができる。

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