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Channel: 崔吉城との対話
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『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』

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 予想以上の超スピード、発行日より早く見本が届いた。ハート出版『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』である。多くの人の協力を得てできたもので感謝の気持ちでいっぱいである。読書会のメンバーと長く議論し、考証を行い、また出版社編集部の文章指導、校正などには大変なご苦労とご協力を得た。見本を前に完成度が高いと自信と感謝の気持ちでいっぱいである。それは私にとどまらず読者に伝わって共鳴できると期待している。この著書の執筆中に基本テキストである日記を書いた場所の確認のためにシンガポールに訪れ、慰安所だったところを見つけ確認できたことはこの本の最も感動的なところである。本書で初めて日記者の朴氏が1年半住んだ旧慰安所の前で私が立っている写真(42ページ)の初公開もある。一心同体という家内の尽力によって成し遂げた自信作と自慢したい。


不和の火種

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 拙著『慰安婦の真実』の序文は「いわゆる「従軍慰安婦」の問題が、日韓関係上で不和の火種になっている。この最悪の日韓関係の中で、反日や嫌韓などの書物が氾濫している。私は、そうした類に加わるのではなく、戦争とセックスの関係、性と政治が深くかかわっている韓国社会を理解するために、より根本的な問題に挑戦している」と書き始めた。新著を出すまで待望の時間、現物の新鮮さへの感動は大きい。この快感は次の本の執筆の原動力になる。
 執筆の始まりは読書である。何冊かの本を読み始める。読むというより解剖をする気持ちである。今スペイン植民地の残虐性、その中で性暴行、売春などの性関係、特に混血文化に関するもう一冊の本を出そうと思っている。本を読み始めた。私には最も面白くない本は伝記式、物語り式の書き方のものである。「・・・である」という説明式は辞典、スマートフォンで十分である。今開いている本もそうである。しかし読み方により面白く読める。読み順を逆順、ジグザグに読むなど、読み方の工夫をしてみても楽しい。

 

「朝鮮通信使と下関」

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 「毎日新聞」〔下関版〕掲載記事 

    「朝鮮通信使と下関」と題して講演した下関市立歴史博物館の町田館長(スクリーン左)

 日韓の歴史や文化の違いを学ぶ「楽しい韓国文化論」が、下関市一の宮学園町の東亜大学(櫛田宏治学長)で開かれた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録される朝鮮通信使について、市立歴史博物館の町田一仁館長が下関との関わりを解説した。
 講座は下関広域日韓親善協会(友松弘幸会長)と東亜大学東アジア研究所(崔吉城所長)が主催した。毎回テーマを決めて、崔所長や歴史研究家などが講演している。
 講演は、朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産日本学術委員会副委員長として、登録に尽力した町田館長が「朝鮮通信使と下関」と題して話した。通信使は儒学や医学を日本に伝える一方、農業技術を持ち帰るなど双方向の文化交流があったことを強調。長府藩では通信使をもてなすため領民から特別税を徴収したり、豪商から銀を借りたりしていたが「(両国の発展に貢献しており)それだけの意義と価値があった」と述べた。
 参加した看護師、前田よしみさん(61)は「通信使に提供された食事の量に驚いたけど、想像できて身近に感じました」と話していた。【佐藤緑平】

 

ユニバーサルとローカル

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 「大学」(University)とはユニバーサルな存在でありながらローカルなものである。私は大学はまず地域に生きることと考えている。現在630余名の地域住民が東亜大学を基盤としてスポーツ、外国語、音楽など様々な学習や趣味活動を行っている。彼らの多くは私の講義や講演会などにも参加し、顔知りも多い。昨日13回CCT祭りに参加し視聴した。多くの人が参加して発表をした。小学校の生徒たちのブラスバンド演奏は素晴らしい、観衆は烈烈、多くの方々とあいさつを交わした。

お知らせ「台湾・南洋群島の植民地」

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 公開講座「アジア共同体論」東亜大学 2017.11.20は 東洋大学の植野弘子教授の「台湾と南洋、植民地――「親日」という言説をめぐって」である。  台湾と旧南洋群島はなぜ「親日」と言われるのか?戦後、国民党(中華民国)が台湾へ、独裁の時代であった。 国民党の統治は日本統治を「奴隷化」と言った。今も生活、知識の世界に、「日本」はいたるところに残っている。   「親日国パラオ」?はどうであろう。日本が委任統治とした。1922年 南洋庁設置、「島民教育」戦後、アメリカの信託統治1994年パラオが独立。日本人男性と現地人女性との間の混血児 、日本教育の記憶と評価、「日本化」された記憶、日本語が残る。センキョ、デンキ、ダイジョーブ、ウドン、ツカレナオス(ビールを飲む)など。日本の伝統を守り続けている。   上記レジメから紹介。興味のある方はぜひご参加ください。

親日文化圏、反日文化圏

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 私の古稀記念に下関まで来られた方であり科学研究などで東アジアの日本植民地史を共に研究をし続けて来た植野弘子氏がワンアジア支援講座の講義を行なった。彼女はいわば親日文化圏、私は反日文化圏という対照的な地域と、対比されるようである。昨日彼女は日本植民地時代の日本文化、つまり韓国語でいうならば「日帝残滓」がそれほど清算されず日常の中に日本文化が残っていることが語られた。台湾総督府が中華民国総統府に利用されていて観光スポットとなっているもの、自分の生活の風景となっていると。水路を開くためにダムを作った八田與一技師への台湾の評価、銅像が保存・破壊と復元された話もあった。本当に反日文化圏ではありえない話であった。ソウルでは慰安婦博物さえ開館したというニュースが入った。西洋植民地の経験のあった台湾や南洋、単一民族国家であった朝鮮半島とは異なる点がある。

小倉紀蔵教授の『朝鮮思想全史』

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 小倉紀蔵教授の『朝鮮思想全史』を手にして数日、「朝鮮(韓国)はすごいんだよ、朝鮮人(韓国人)はすごいんだよ」という最後の文まで至った。本当に「全史」なのか、実に本当に全史であった。本書を書くにはどのくらい年月がかかったのだろう。ただ寄せ集めではなく、読み、要約、解釈、評価などから長い歳月を思わせる。小倉氏とは下関の韓国総領事館が広島への移転記念テレビ出演討論会で初対面だっただけであるが、この度の著書により敬意を表したい。古代から現在まで神話、宗教、思想、学問、芸術などが総網羅され、特に日韓の比較、評価などが平易な文章、註で綴られているので読みやすい。読む途中で2ページほど私のシャーマニズムに関するものが引用されているところで視線が留まった。著者の韓国思想の霊性、その「霊性」のスパイクであった。そこから私の卒業論文の「処容歌」、新羅の「郷札」、そして風水信仰など私の常識に息を吹き込むように読み終えた。感謝である。

ネチズン

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 アメリカや日本の新造語のネチズン( network+citizen)を韓国ではヌリクンという。インタネット上コメントなど投稿する市民を指す。 ヌリクンの書き込みは品のない悪口・陰口など書き放題とも言える。鬱憤のはけ口にもなっているが、放っとらかしている。先日会った韓国の社会学者は日本のヘイトスピーチを指摘した。彼はアメリカでは国籍や民族を聞くのも差別用語だというように厳しくなっていくという。陛下、閣下、ママ(韓国の宮中)など特待敬語も使うべきではないだろう。法律以前の言語浄化の問題でもある。最近私が談話する人の中には対照的に話す人たちがいる。正義感があり、不正に反抗、批判する傾向があり、彼らは社会悪などをよく指摘し、鋭い、怒るように話す。また温情的であり他者を意識して話す人もいる。否定的、肯定的の二類は社会に必要である。私は若い時、否定的であった。自分では反骨精神があると思ったことがある。しかしそれは徐々に学習、信仰生活によって肯定的に変えられてきたと思っている。


チャリティーコンサート

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 歌では「愛します」とよく歌っても会話などでは愛、倫理、親孝行が言われることは稀である。それは倫理が無視されているからではない。「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」をスローガンに、全国的に経営者が自己を高めるために学ぶ倫理法人会が社会運動をしている。私もスピーチをしたことがある。昨日下関でその倫理会主催で東日本大震災復興支援事業チャリティーコンサートがあった。命をつなぐ木魂の会会長の又川俊三氏が震災の映像・画像を見せながら講演した。悲惨な映像の中で、総額35億円ほど入った金庫が無事に警察に届けられたという、日本の倫理感が語られた。今読書中の山田千秋氏の本『昭和の忘れもの』でその震災について「夫と息子を亡くしたばかりの女性が“孫だけは残していただきました”と絶望の中にも感謝の言葉を口にする」と書いてある。大震災に耐えて残った奇跡の松、その松を材料にして製作されたヴァイオリンでクラシック音楽が演奏された。ヴァイオリンのメロディ、響きは高度の熟練、創作であり人を感動させる。皇帝の晩さん会に招待された気分であった。人間誰で味覚をもっている。学習や知識がなくとも美味しいものは食べられる。しかし、より文化的に味わうためには知識や教養が必要である。

 

ベテラン船長

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 ちょうど韓国・国会で慰安婦記念日を法律的に定めると決議したというニュースの中で「楽しい韓国文化論」の旅はどうなるか。ふさわしくない旅になるのではないかと心配である。韓国旅行一行を港で見送った。海上には波浪があるのに皆様が船に乗るのは。韓国旅行が楽しくなればと心込めて立ち話をした。船は大丈夫だろうか、船にはベテランの船長はいるのか。突然韓国が船に喩て想像されてくる。韓国はどこに向かえているか。韓国の慰安婦政局へ疑問を持っている。私は『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』を出している。これから販売になる。政治とは関係ないとは言っても関係せざるを得ない。韓国の歴史認識とは何か。本当の「解放liberation」とは何か。今朝早くからサイド著『文化と帝国』という厚い英語の本を開いている。

「悪の日本人」が「善なる韓国の女性の貞操」を

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 韓国だけではなく国際的にも慰安婦問題で日本の国民感情を悪く刺激している。その最中に私は最新著『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』を出し、恐縮している。それなりにメッセージを送っている。「友好」「親善」などの宣伝文句だけで「友好」になるわけではない。深く考えるために書いたものである。
 戦争と性、それを国家的にナショナリズムに利用していることである。本の結論をここで出すのは控えたい。読者は私の本意に出会ってほしい。慰安婦問題に関しては地方の新聞に声をかけても無反応、以前数回インタビューされても記事とされないこともあった。
 最近講義で慰安婦関係の原田環氏作成の年表を見せながら慰安婦問題に直撃してみた。1982.9.2朝日新聞が吉田清治の講演を掲載、1983.7.31 吉田清治『私の戦争犯罪』出版、1990.11.16 韓国挺身隊問題対策協議会(代表・尹貞玉)設立、1991.12.6 「元慰安婦」3人が日本政府に謝罪と補償を提訴、1992宮沢喜一首相が廬泰愚大統領に8回謝罪、河野洋平官房長官が「河野談話」発表、1995 7.19「アジア女性基金」を設立、1997.1.1アジア女性基金に韓国の政府と世論、反発、1998.4.21韓国政府「元慰安婦」に支援金支給方針、2002.5.1アジア女性基金、韓国国内での活動終了、2005.3.1廬武鉉大統領、3・1節演説で、「慰安婦問題」、2007.3.16安倍晋三、「軍や官による強制連行はなかった」、3.31 アジア女性基金解散、2011.12.14 挺対協が日本大使館前に慰安婦像設置、2014.3.1朴槿恵大統領、謝罪と補償を要求、 8.5-6 朝日新聞が「挺身隊」と「慰安婦」の混同を認め、2015.12.28 日韓外相、日本軍慰安婦問題を最終かつ不可逆的日韓合意。
 この年表を見た学生たちは1992宮沢喜一首相が廬泰愚大統領にした8回の謝罪に異常反応をした。多くの韓国人は少女像(慰安婦像)を見ながら女性の貞操を奪った日本が悪いと思い、激しく非難するのと同様、「日本は謝罪していない」というのは韓国や中国からの留学生たちであった。つまり日韓関係の悪さから慰安婦を見ている。しかしそれは金龍徳氏が「婦女守節考」で書いたように朝鮮王朝時代の女性の貞操を強調する政策として建てられた烈女門を想像させるものに過ぎない。当時の政治秩序と社会安定のためのものであった(朴珠『朝鮮時代の旌表政策』)。
 それが反日以前の原初的な韓国社会の特質といえる。「悪の日本人」が「善なる韓国の女性」の貞操を奪ったという。拙著を納得するだろうか、不安である。

「東アジアのカフェ文化:1930年代の消費社会」 山路勝彦

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 今日のお知らせ:ワンアジア支援講座:2017年11月27日、東亜大学
明治から昭和にかけての、カフェと食堂、レストラン、キャバレーの話。元来、カフェは欧米に誕生し、日本に伝来した。日本の植民地の拡大に伴って台湾、朝鮮、満洲にも展開されていく。特に大阪のカフェ文化が東京、台湾、朝鮮に大きな影響を及ぼしていった。

 昨日は教会で感謝節であった。福岡から来られた朴米雄牧師は感謝節の聖餐式と説教を行った。アメリカに移住したイギリス人清教徒たちがプリマスで収穫に感謝したところから始まり、韓国では永楽教会の韓景職牧師によって始まったという内容の説教であった。最悪の状況でも命が助かったということの感謝、彼はインキュベーターの中にいる娘になすすべもなくただ節に祈った。その娘が、今は結婚して娘を生んで、教師になっているという話が続いた。彼の説教を聴きながら、私はボストン・ケープコッド(Cape Cod)は数年前、川島擁子氏宅を訪ねた時、案内していただいたところ、そして私が洗礼を受けた永楽教会、1960年クリスマスにその韓牧師から洗礼をうけたことを思い出した。説教の「話」は私の実体験に合わさって命の尊さを感じる内容であった。家内の感謝の祈り、午餐会、研究室でも話は続いた。

「処女像」

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 サンフランシスコ市は慰安婦像を正式に受け入れる。枝葉的に逸れていく現状が現われていると思ったが真摯な話が出た。両都市の姉妹関係の提携解消に反対する動きがある。反対の理由は、地方自治体の行為によって、政府の外交交渉に影響を与えてはいけない、交流を更に進め、対話で解決すべきだという。政治家たちによって参反の意見の台頭は良い。民主主義、言論の自由の社会であるから。
 私の故郷の東豆川に「処女像」を立てるという。日韓関係はますます悪くなっていく。「和解のために」と叫んだ教授が有罪になるのをみて言葉を失う。晩さん会に元慰安婦参加などは外交レベルではなく、政治的に反発することでもない。しかし日本は政治的に発言をした。過剰反応であろう。処女像、少女像、慰安婦像などなど銅像だらけでも放ったらかしておくべきである。そのような世俗的のものは破壊されてきた著しい近い歴史がある。二宮金次郎、スターリン、毛沢東、フセインなど多くの銅像を壊したのをみて知っている。

テレビ局の取材

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 Amazonの売れ筋ランキング:で拙著 『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』が

1位 ─  > 人文・思想 > 女性学 > 女性史 1位 ─  > 歴史・地理 > 日本史 > 日中・太平洋戦争 1位 ─  > 歴史・地理 > 日本史 > 一般 > 日本史一般 になっている。嬉しい、感謝していながら危惧の感もある。誤解を解くために書いても書かれていることを読まず誤解する人が多いだろうという憂いがある。昨日長時間あるテレビ局の取材に応じた。北朝鮮のミサイル発射の恐れの中、朝鮮学校への日本の教育についても触れた。結局早朝のユースで発射したことを知った。心配をはるかに超えた危惧である。これからアメリカの対応が心配である。しかし私は平穏に講義を行なう。私の講座に参加したいという人から「釜山に行かないと」とFBに投稿があった。私は下関の東亜大学に務めているが釜山の東亜大学校に務めていると思われたようである。同名の大学の交流会が昨日下関の東亜大学であり顔を出した。下関の大学生らが音楽を公演するなどプログラムが進行し、最後のあいさつで私は下関と釜山の同名の姉妹校関係のあることに触れた。50人弱の訪問客をはじめ本学の教職員が多く参加した交流会が終わり、別れの手を振った。

「生きること」

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 私のもう一つの学問的な関心は「死」である。そこにシャーマニズムとキリスト教などが関わっている。1960年代半ば韓国西海の蝟島で風葬の墓「草墳」を目撃した。その後日本に留学したばかりで日本の沖縄で洗骨の現場に立って写真撮影をしたのは幸運であった。それは貴重な写真であり、日本の民俗の写真資料として残したかった。今度東亜大学紀要25号に「沖縄の洗骨調査ノート」として掲載した。抜きずりを多くいただいたので寄贈したい。しかし、読みたいと思われる読者が浮かばない。それでも研究は続けるのが私自身「生きること」である。


小説作家の韓勝源氏

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 倉光誠氏の定期購読の『月刊朝鮮』12月号を私が連読する。純粋文学者、小説作家の韓勝源氏のインタービューを読んだ。私が彼に出会ったのは全羅道の被差別芸能者のダンゴル調査中であった。その島のダンゴルを探しに行ったとき、ある人は作家韓氏の隣家だと教えてくれた。彼の小説を読み、論著にも紹介した。直接会った時は既に十年も前からの友人の感があった。そして本当の友人になった。韓国で純粋文学者が印税で生活ができるということ、韓国も文化国であることを実感した。それも新鮮なことであるが、より気になる言葉があった。世の中の平均レベルより若干優れた人間が有名人として活躍する。有名人の子供が親を超えるのるは難しい。しかし彼の娘は作家として彼を超えていることへの複雑な感情を披露している。

スマートフォンとカンニング

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 クリスマスツリーの季節になり、クリスマス観光を授業とした。サンタクロースの赤い服についてクイズ式に話を進めた。キリスト教文化の商品化、コカコーラのCMからサンタクロースの色をイメージさせたりしようと思ったが、学生たちはスマートフォンでチェックして答えが漏れてい面白くなくなった。スマートフォンの使用をどうすべきか。将来スマートフォンのようなものを脳につなげて生きる時代が来るかもしれない。人間のロボット化時代を予測してしまい面白く、恐ろしく怖くなった。日馬富士がスマートフォンをいじる貴ノ岩に怒った暴行事件はスマートフォン文化への怒り、警告かも知れない。私はスマートフォンを辞書として授業中利用することを許容したが、それがカンニングの道具とも考えるようになり禁止すべきだと思うようになった。

山路勝彦 「慰安婦の真実」を読み終えて

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崔吉城 先生

「慰安婦の真実」を読み終えて、あらためて呉善花「スカートの風」を読みなおしました。「帳場人」の日記という、第一級の資料を解読する作業は、読者から見ても、わくわくするものです。慰安婦と「強制連行」を結びつける論調は、確かに根拠がなく、「慰安所が民間人たちによって営業的に経営され」、「売春によって、巨額のお金が動いていた」(p.178)という指摘は、納得しました。儒教倫理から遠く隔たった人たちの姿が浮かんできます。自分としても、昭和15,16,17年頃に急激に台湾人の経営、台湾人の女給が増加したのに関心を持っているので、参考になります。芸妓やキーセン、遊郭文化は昔からあったとはいえ、おそらくこの時代、日本、韓国、台湾は同じように、西洋文化(と日本文化、あるいは大阪文化)の影響を受け、伝統的価値観が揺らぎ出し、この過程で慰安婦が軍隊を後ろ盾にして活動していったのか、と推測しています。モダンガールも慰安婦も、結局はコインの裏表の関係なのかもしれません。東アジア全体を視野に入れないと、全体像がつかめないと想いつつ、この1930年代という時代をもう少し整理する必要がありますが、自分にとっては、まだ文章化するには多くの時間と労力が必要です。老齢化が進み、まとめ切らず、つらいところです。

*この内容は「東亜大学での90分授業<東アジアのカフェー文化>を短文に圧縮しながら、本書を論評した」公開してよろしい。

山路勝彦

山路勝弘先生、コメント有難うございます。東アジア全体枠から共同研究をしたいです。お陰様で昨日重版になりました。崔吉城

古川薫『維新の商人』  呂秀一「満洲国建国」

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 今古川薫氏著『維新の商人』を読んでいる。下関で活躍した白石正一郎の日記を小説化したものである。私は拙著『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実』を上梓したが、それは慰安所で事務を担当した人の日記の分析である。上掲二書の日記の扱いがどう異なるか。半疑しながら「商人」の日記と「帳場人」の二人の商人の日記を比較するようになる。日記を以て人物像をどう描くべきであろうか。商人当本人についての記もある。白石正一郎という者は,全体温和の質、和学を好み、清直、談話が面白く、風儀雅品といわれる。小説のパーソナリティー設定を決めつけそうである。なにより人物像は創造であろう。それに比して私はありのままでの分析である。面白くも悪くも書けない学問的な姿勢がある。

 明日12月3日のワンアジア講座では中国から来られる大連大学の呂秀一教授が旧満洲国における民族の存在を国籍から問うていく。日本最初の国籍法は1899年台湾に適用され、台湾人は日本国籍法の規制を受ける日本臣民になる。1910年8月の日韓併合条約により「一切ノ統治権ヲ完全且永久ニ日本国皇帝陛下ニ譲与」となった。そして全然内地人ト同一ノ地位ヲ有ス。間島在住者ニ付テハ、日本臣民ト見做ス。国外に居住している朝鮮人も「日本臣民」になった。国境地方ニ帰化不良鮮人カ集団ヲ為スカ如キ事態ヲ惹起スルコト無シトセス。1932年満州国建国により「皆種族ノ岐視尊卑ノ分別ナシ。原有ノ漢族、満族、蒙古族及日本、朝鮮ノ各族ヲ除クノ外、即チ其他ノ国人ニシテ長久ニ居留ヲ願フ者モ亦平等ノ待遇ヲ享クルコトヲ得」「内鮮一体の根本趣旨」を在満朝鮮人にも適用」民族協和ノ指導精神ヲ尊重シテ、之ニ全幅ノ協力ヲナスコト、日本ノ国籍ヲ有スル在満鮮人ハ皇国臣民タル本質ヲ基礎トシテ善良ナル満州国人民タル教養ヲナスモノトス」

 

「日本は空気が良い」

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 12月初週の礼拝、寒さの中,牧師の聞きとり難い一人囁きのような説教、私自身の修行力のテスト、仏教式でいうと「苦行」の時間であった。この社会が変わっても教会は変わらない。それは倫理とか信仰、カリスマを下敷きにしているからである。中国大連から来られた人と駅で会った。彼の第一声は「日本は空気が良い」と。日本に住むだけで幸せである。中国も環境汚染に対応政策をとっていると思っていたがまだまだであろうか。中韓関係、日韓関係も良くない。それでも以前より大部良くなっている。

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