昨日のワンアジアの講義のイントロでは前回の私の拙著『帝国日本の植民地を歩く』を以て行った講義についてのコメントと質問について触れた。東玲佳さんが「普通の歴史の授業では触れられない」、大屋君は反日の韓国とは今も慰安婦問題などで仲が悪い、それは洗脳教育によるものであろうが、韓国からの留学生たちは「敏感な慰安婦問題に慎重に、刺激的、不便」という意見、質問があったことに私は学問、講義の自由について触れた。韓国の延世大学で学生が教授の講義内容を訴えて警察による捜査が行なわれていることを例にして語った。授業後、韓国の女子留学生の朴ファヨンさんが研究室を訪ねて来て、決して反日的ではないことも含めて談笑が長く続いた。
鵜澤和宏先生の講義は数人の教員も参加したが、もっと多くの教員の授業参観を薦めたい。先生は個人の「私」は無数に遡って拡張すると直接生殖に関わった先代を10代まで遡ると1024人、さらに遡るか拡大すると全ての人は「人類集団」であるという。その祖先はアフリカの黒人で、人類は「愛し合って」混血が繰り返され、広がっていったという。私は「愛し合って」という言葉に気になった。「愛」が子孫繁栄に部分的に関わったが、必ずしも愛によって子孫が繁栄してきたとは限らないことをコメントした。講義は面白い画像、明快な説明、内容は広く、深く、進行された。現在我々は多様な集団を以ていきる。「他」とどう向き合うか問題点があるが、我々の祖先は黒人であると知って、理解心を持つべきであろう。